ブログ
コラムその他
犬が吐くのは病気のサイン?考えられる原因と注意すべきポイント
はじめに
「うちの犬が突然吐いたけど、大丈夫かな…?」
飼い主様であれば、こうした経験を一度はされたことがあるのではないでしょうか。
犬が吐くという行為は、比較的よく見られる症状のひとつですが、実は「問題のないケース」と「病気のサインであるケース」に分かれます。
本コラムでは、犬が吐く原因や見極めのポイント、対処法について詳しく解説します。
どんな時に動物病院を受診すべきかもお伝えしますので、愛犬の健康管理にぜひお役立てください。

犬が吐く行動とは?
犬の「吐く」には2つの行為が含まれます。
- 嘔吐(おうと):胃の中の内容物を口から吐き出す行為。食べた後しばらくしてから吐くことが多い。
- 吐出(としゅつ):食道から胃に届く前の食べ物を、そのまま口から出す行為。食後すぐに起こることが多い。
特に嘔吐の場合は、病気が関与していることがあるため、注意深く観察する必要があります。
こんな症状が見られたら注意!
以下のような症状を伴う「嘔吐」が見られた場合は、病気が原因である可能性があります。
- 嘔吐が1日に何度も続く
- 数日間、吐き気が継続している
- 元気がない、ぐったりしている
- 食欲がない
- 水を飲んでもすぐ吐く
- 血が混じっている、黒っぽい嘔吐物
- 便が出ていない(腸閉塞などの可能性)
こうした症状があれば、早急に動物病院の診察を受けましょう。
犬が吐くときに考えられる主な原因
犬の嘔吐にはさまざまな原因があり、大きく分けて「一時的な生理的嘔吐」と「病気による嘔吐」に分類されます。
1. 生理的な嘔吐(病気ではないケース)
以下のような場合は、必ずしも病気が原因でないことがあります。
■空腹による嘔吐
- 胃の中が空の状態で、黄色い液体を吐く。
- 朝方に見られることが多い。
■早食い・食べすぎ
- 食べた後すぐに吐く。
- 食器を変える、ゆっくり食べさせることで改善されることがあります。
■被毛や草を飲み込んだ
- 自分の毛や草を吐き出そうとする。
- 通常は1回だけ吐いて、その後元気であれば様子を見ても大丈夫なことが多い。
2. 病気による嘔吐
以下のような疾患が隠れている可能性もあります。
■胃腸炎
- 急性または慢性の胃腸の炎症。
- 嘔吐に加え、下痢や腹痛を伴うことも。
■異物誤飲
- おもちゃや布などを飲み込むことで腸閉塞を起こし、吐き気が継続。
- 無理に吐かせず、すぐ動物病院へ。
■腎不全・肝疾患
- 老犬で多く見られる。
- 食欲不振や元気消失、体重減少などが並行して見られる。
■膵炎(すいえん)
- 高脂肪食などが引き金になることも。
- 激しい嘔吐と共に強い腹痛を伴います。
■子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)
- 避妊していないメス犬に多い。
- 嘔吐、元気消失、陰部からの膿、発熱など。
■腫瘍(しゅよう)
- 消化管のがんなども嘔吐の原因になることがあります。
犬が吐いたときのチェックポイント
動物病院を受診する際、以下の点をメモしておくと診察がスムーズです。
- 吐いた時間帯、回数、頻度
- 吐いた物の色・内容物(フード、血、液体など)
- 食欲や元気の有無
- 排便の状態
- 食べた物や誤食の可能性
- 最近与えた薬や新しいおやつ
動物病院での検査・治療法
獣医師は、症状と検査結果をもとに原因を突き止め、治療方針を決定します。
主な検査としては:
- 血液検査(腎臓、肝臓、膵臓の状態確認)
- エコー検査(異物や腫瘍の確認)
- レントゲン検査(腸閉塞の有無など)
- 糞便検査(寄生虫感染の有無)
治療法は原因によって異なりますが、点滴・吐き気止め・抗生物質・食事療法などが中心となります。異物誤飲や腫瘍などの場合には、手術が必要になることもあります。
嘔吐を予防するには?
すべての嘔吐を防ぐことは難しいですが、以下のような対策でリスクを減らすことができます。
- フードをゆっくり食べさせる(早食い防止ボウルの活用)
- 誤食しないよう、危険なものは手の届かない場所へ
- 高脂肪・人間の食べ物は与えない
- 定期的な健康診断で内臓の状態をチェック
- ワクチンやフィラリア・ノミ・ダニ予防など基本的なケアを行う
まとめ:犬の嘔吐は軽視しないで
犬の嘔吐はよくある症状ですが、その背景に重大な疾患が潜んでいることもあります。特に繰り返す嘔吐や、元気・食欲の低下を伴う場合は、早めの受診が重要です。
飼い主様が普段から愛犬の様子を観察し、少しの異変にも気づけることが、病気の早期発見と治療につながります。
当院では、犬の嘔吐に関する診察・検査・治療を随時行っております。
何か気になる症状がある場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
