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コラム健康診断
子犬の初めての健康診断はいつ頃がいい?動物病院での検査内容も解説
ワンちゃんを飼うと、病気や定期健診、ワクチン接種で動物病院にかかる機会が多くなります。そこで、このブログでは
- 初めての健康診断はいつ頃行けばいいの?
- ワンちゃんを連れて行く方法は?
- 健康診断ではどんなことをするの?
- 定期健診の間隔は?
といった動物病院のかかり方に関する疑問を、初めてワンちゃんを飼う方にも分かりやすく解説します。
初めての健康診断はいつ頃行けばいいの?
0歳のワンちゃんは、年に2~3回の混合ワクチンの接種と、毎年1回の狂犬病ワクチンの予防接種があります。予防接種と健康診断のタイミングを合わせると来院回数が少なく済みます。
初めて動物病院を受診するタイミングを、
- ペットショップやブリーダーから、生後2〜3か月齢のワンちゃんを購入した場合
- ワクチン接種が終わった少し大きいワンちゃんを購入した場合
- 知人などからワクチン未接種のワンちゃんをもらった場合
の3つに分けて説明します。
●ペットショップやブリーダーから生後2〜3か月齢の子犬を購入した場合
このケースでは、子犬は混合ワクチンの1回目の接種をすでに終えていることが多いです。購入先から「○月○日頃に次のワクチン接種をしてください」と指示がありますので、健康診断とワクチン接種を兼ねて、初めて動物病院を受診するのがよいでしょう。
●ワクチン接種を終えているワンちゃんを購入した場合
おうちに来て1週間程度で動物病院を受診し、健康診断を受けましょう。
●ワクチン未接種のワンちゃんをもらった場合
子犬は生後6~8週でお母さん犬からもらった免疫が低下し、病気にかかりやすくなります。おうちに来たらできるだけ早く動物病院を受診し、ワクチン接種と健康診断を受けましょう。
※ただし、子犬は生活環境の変化で体調を崩しやすくなるので、おうちに迎えてから一週間経ってからにしましょう。
すべてのケースに共通して、ワンちゃんに嘔吐や下痢・食欲不振といった体調不良の症状があるときにはワクチン接種のタイミングを待たず、すぐに動物病院に連れていきましょう。
特に子犬はまだ体も小さく、成犬よりも重症化するまでが早いため注意が必要です。
●動物病院に連れて行く方法
ワンちゃんを動物病院に連れていくときは、素早くワンちゃんの動きをコントロールできるように首輪や胴輪を付けます。ただし、まだ首輪や胴輪の練習ができていない子は無理をしなくても大丈夫です。
そして、逃亡防止や他の犬との接触を防ぐため、また待ち時間を落ち着いて過ごすために、ケージに入れて行きましょう。ケージは普段から生活空間に取り入れ、病院の行き帰りのためだけのものにしないことが、スムーズな利用のコツです。(ケージに慣れておくと災害時にも役立ちます!)
リードもあれば持参してください。
健康診断ではどんなことをするの?
動物病院の健康診断では、問診、身体検査、検便を行います。それぞれの検査内容を解説します。
●問診
飼い主様にお伺いした問診内容を元に、ワンちゃんの飼育状況を確認します。初診では以下のようなことをお聞きします。普段からワンちゃんをよくお世話している人が連れて来てください。
- 生年月日
- ワクチン接種状況
※内容をカルテに控えますので、お手元のワクチン証明書をご持参ください。 - 予防薬等の投薬状況
※ペットショップや保健所等より、身体チェックや検査の結果・投薬歴を記載したものが渡されている場合はご持参ください。 - 購入、または譲渡元
- 普段の飼育場所
- 与えているご飯
- 同居している動物の有無
●身体検査
まずワンちゃんの体重や体温を測ります。次に、獣医師がワンちゃんの様子を見たり(視診)、触ったり(触診)、聴診器で心臓や肺の音を聞いたりして(聴診)、ワンちゃんに病気がないかを診察します。
○視診
獣医師は診察室に入った時からワンちゃんの様子を観察しています。初めての動物病院で怖がっていないか、逆に気が立っていないかといったワンちゃんの性格や、視線の動かし方、歩き方、動き、体型などをチェックします。
○触診
獣医師がワンちゃんの体に触って、病気がないかをチェックします。
目:目やにや充血がないか
鼻:鼻水がなく、鼻が適度に湿っているか
耳:匂いや耳垢がないか
口:歯石や歯肉炎はないか。歯は生え変わっているか。
皮膚:皮膚病や、マダニ・ノミといった寄生虫の付着はないか
四肢:先天性の膝蓋骨脱臼などの病気がないか
その他、鼠径ヘルニアや臍ヘルニアなど先天性の病気がないか、お腹を触ってウンチが詰まっていないかなど、全身をくまなく触ってチェックします。
○聴診
聴診器で、心臓の音をチェックします。先天性の心疾患は特徴的な心雑音がします。獣医師は微かな雑音を聞き逃さないように集中しているので、この時は話しかけないでくださいね。また、肺の音を聞いて、呼吸音や呼吸の回数、肺炎の有無をチェックします。
●検便
ウンチは、持参していただくのが一番検査を行いやすいです。量は小指の第1関節くらいで十分です。一番新しいものをご持参ください。
ウンチが用意できなかった場合は、体温測定の時のカバーについたウンチで検査をしますが、量が少ないと寄生虫卵を観察できないこともあります。
ワンちゃんの寄生虫症は、主に子犬の時期に多く見られ、犬回虫症や犬鞭虫症、犬条虫症があります。寄生虫は、虫卵を口から摂取してしまう以外にも、胎児期に胎盤を通して感染することや、母乳から感染することもあります。寄生虫の感染が見られた場合には、駆虫薬の内服をします。
健康診断は半年に1回定期的に受けましょう
子犬のうちはワクチン接種で動物病院に行く機会が多いです。ワクチン接種の前には必ず体温の測定や聴診などの診察があるので、獣医師に健康状態を診てもらうことができます。
健康に大きくなると、動物病院にかかる機会が減るワンちゃんもいます。しかし、獣医師でないと気づけない病気もあるので、半年に1回程度は動物病院を受診し獣医師の健康診断を受けましょう。
●かかりつけの動物病院を持とう
初めてワンちゃんを飼った飼い主様は、病気のこと以外にもしつけやフードの選び方など分からないことがたくさんあるでしょう。そんな時は、獣医師や動物看護師など病院スタッフに気軽に相談してみてください。
(▲当院の病院犬「八重」が子犬の頃の写真です)
当院でできる健康診断について
当院では、大切な家族であるペットの健康を守るために、健康診断に力を入れています。
定期的な検査の記録を残しておくことで、万が一病気やケガをしたときでも、データをもとにスムーズに治療ができるようになります。ぜひ定期的に健康診断を受けていただくようお願いいたします。
●お得な健康診断キャンペーンも!
当院では、春と秋に健康診断キャンペーンを実施しています。
- 春の健康診断キャンペーン(実施期間:2月~5月)
- 秋の健康診断キャンペーン(実施期間:9月~10月)
基本血液検査をはじめ、甲状腺検査や腎臓検査などがセットになったプランを複数ご用意しています。
検査費用もキャンペーン価格でお得になっていますので、詳しくは当ホームページの「健康診断」ページをご確認ください。