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院長ブログ
身近に迫る恐怖・・・マダニ
こんにちは。上田動物病院の山下です。
GWはお天気も割とよくて良かったですね!
そんなさなかに事件は起きました。。。
我が家の玄関先に洗った後のクーラーボックスを立てかけて干していたのですが・・
「ん?クモかなー。はらおうかな~」
「!!!!!」「マダニ~~~~!!!!!!!!」
「なんで?どうして?誰か靴や体にくっつけてきた?
近所に野良猫歩いているしな?!
でもうちの敷地には入ってきてないつもりなんだけどな!」
・・・とまあ、このような事をプチパニックに陥りながら、朝も早くに夫婦で騒いでおりました。。。
子供が触っていないで本当に良かった。
我が家、普通の住宅街に位置しているつもりなのですが・・・。
要は!どこでも!安心できない!・・・ということですね!!!
【SFTS(重症熱性血小板減少症候群)】(致死率10~30%)、
【ダニ媒介性脳炎】(致死率1~2%、神経学的後遺症率10~20%)、
【日本紅斑熱】等のダニに刺されることによって感染するヒトの怖い病気があります。
もちろんわんちゃんネコちゃんもにも【SFTS】はありますし、
他にも【バベシア症】という貧血を引き起こす病気などもあります。
いいこと何も無いです。
すべてにおいての対策は、マダニに刺されないように予防をするしかありません。
マダニをみつけても、決して潰さないでくださいね!
マダニの体内にいるウイルスその他の病原体をまき散らすことになってしまいます。
わんちゃん、ネコちゃんにマダニが吸着してしまっている場合、無理に引っこ抜こうとすると、潰してしまったり、口の一部が皮膚に残って化膿やしこりの原因になってしまうことがあります。
病院に連絡して処置するのが望ましいですね。
お散歩コースも草むらがあったり、自然豊かな場所(三木市では防災公園、森林公園、河川敷、三木サービスエリア等)は特に要注意なのと、
ドッグランも草があったり、不特定多数のワンちゃんの利用があったりするので注意しましょう。
そういったところにお出かけした際には、車に乗ったりお家に入る前に、わんちゃんの体を観察しながら手で毛をはらってあげると、
全てではないかもしれませんが、まだ毛に付着しているだけの段階のマダニを払い落とすことができます。
人間も、肌をあまり露出させないように(特に足)注意して、お出かけを楽しんでくださいね。
そんなこんなの後、病院犬のやえを川遊び&ドッグランに連れていきました。
素敵な場所でした。犬も人間も楽しめました。
お昼過ぎにやえの体チェック。
「いるやんか!!!!!!!」
一匹マダニ捕獲です(泣)
ちなみにやえは3日ほど前にノミ・マダニ駆虫薬を飲んでいます。
お薬の効果は、ノミやマダニが寄り付かなくなるというものではなく、『血を吸うと殺虫成分により死ぬ』というものです。
そのまま自由に(数日から長いものは10日以上)吸血し続けた場合に比べて、
薬によって早く(1~2日)落ちるので、病原体を注入されるリスクを大幅に軽減できます。
一緒に車に乗る前に、皮膚に吸着する前に発見できてよかったです。動物も人も体チェック、おすすめです。
ここで声を大にして言います。
「ノミ・ダニ予防薬、使いましょう!!!!」
春先は若くて小さいダニがたくさん出ます。体についていても小さくてより発見しにくいです。
夏、当然たくさんいます。
秋、残念ながら種類によって出現数のピークを迎えるものがいます。まだまだたくさんいます。
冬、お出かけの場所、ご自宅周辺の環境(野山は近い?野生動物来る?近所に野良猫いる?)、等リスクに応じて予防おすすめです。
お薬の種類はいろいろありますので、動物病院でご相談くださいね。